やった感のある大規模修繕にするコツ

~コウジとソウジのコラボレーション~

こんにちは。マンション管理士の川島です。

今日は暖かくてとても心地よい陽気なので、桜を見ながら近所のビルメンテナンス会社さんに取材に行ってきました。

日頃、私は管理コストの見直しや大規模修繕工事のご相談でお声がけをいただくことが多いですが、実は清掃も大好きな分野です。

過去にはポリッシャー(※床を洗浄する機械)を回していましたし、管理会社に勤めている時にはいつでも使えるようにスクイジー(※ガラス清掃の道具)を鞄に忍ばせていた時代もあります。

 

さて、マンションの大規模修繕の話になりますが、工事が終わった後に、住民の方から「やった感がない」、ひどい時には「やらない方がよかった」というご相談をいただくことがあります。

その理由の一つに、工事にきちんと掃除(清掃)がプランニングされていないということがあげられます。

住民の方の多くは、大規模修繕が終わると、新築時とは言わないまでも、マンションが綺麗に生まれ変わることをイメージされていますが、前述のようなご相談をいただいたマンションを訪問すると、たいてい工事によって汚されていたり、傷がついていたり、目立つところが施工範囲外になっていたりします。

これは、改修設計コンサルタントが入っていたとしても、管理会社が元請けの工事であっても同様で、取り換えや塗り替えが中心の工事主体のコンサルティングしかなされておらず、清掃がおざなりになっていることが多いためです。確かに一級建築士などの工事畑の方に清掃も意識してほしいというのも無理があるかもしれません。

 

しかしながら、部屋内のリフォーム工事でも、最後の清掃が要と言われるように、大規模修繕においても清掃は大切です。

大規模修繕においての清掃は、見積項目の中で「その他工事」などとして簡単に記載され、作業は雑工と呼ばれる職人さんや、工事現場専門の清掃業者さんが、簡単な清掃で済ませていることが少なくありませんが、専門的な清掃によって、もっと綺麗にできるケースがたくさんあります。

 

そして、その担い手としては、定期清掃などでマンションに出入りしているビルメンテナンス会社があげられます。

最近では、管理会社からのコストダウンの要求により、仕様を下げて作業をせざるを得ないことが少なくないビルメンテナンス会社も、歴史のある会社の中には素晴らしい技術を持っている会社があります。

そのような会社が、専門性のある「特別清掃」として、石材やインターロッキング、ウッドデッキなどの清掃などで関われると『よりやった感のある大規模修繕』に近づけられる可能性があります。

費用はというと、大規模修繕の見積もりに組み込まれてしまうよりも、直接ビルメンテナンス会社に依頼する方がお安い傾向にあります。

 

当協会では、このようなことにも意識して、日々大規模修繕のコンサルティングに取り組んでおります。

 

 

<取材協力>

株式会社第一ビルメンテナンス

江東営業所所長 鹿島 勇太様

統括本部長 岩﨑 博信様

営業開発チーム 本田 千江美様