マンション管理会社の担当者(フロント)は、一般のマンションの担当者として独り立ちするのに5年~7年かかるといわれています。
その間、会計や管理組合運営の仕組み、清掃や点検、管理員の指導など、様々な知識の習得が必要です。
そして、高級マンションや超高層マンション、複合用途型マンション、団地型マンションなどの大型マンションの管理のノウハウを習得するには、そこからさらに5年~10年を要し、その後、管理職や大型マンションの責任者などに就任していくのが一般的といわれております。
マンション管理士は、管理会社の業務をチェックし、是正指導をすることが依頼される業務の大半を占めるため、これらの実務経験を有していないと適正に業務を遂行することは困難です。
そして、管理会社変更の業務となると、管理会社の比較が必要となるため、一部の管理会社のノウハウだけでは比較が偏ってしまったり、価格だけでの比較になりがちとなるため、管理会社変更(リプレイス)の実務経験も持っていることが理想的だといわれております。
さらに、大規模修繕となると、管理とは全く異なる工事の知識が必要となり、その習得にはさらに時間を費やす必要があります。
逆もしかりで、大規模修繕工事に長けた一級建築士だからといって、前述のマンション管理のノウハウを習得することは容易ではありません。
また、管理も、工事も、現場での経験が重要であり、書籍などで得た知識だけでは、日々発生する管理組合のご相談を受けきれないという状況が発生いたします。
これら実務経験は、簡単に、短期間で習得できるものではありません。これが、マンション管理士資格を取得しただけでは正しく活躍できない理由の一つとなっています。
お客様から私たちマンション管理士が「用心棒」とか「ボディーガード」などと呼ばれることがありますが、少しだけ第三者の専門家に頼るだけで、大きく無駄を省き、山積していた問題を解決に進めることが可能になります。